皮膚の病気について
皮膚の病気は多岐に渡ります。
皮膚は目に見えるのだから診断ができて当たり前と思われているかもしれません。
確かに見た瞬間答えに至ることも有りますが、多くの情報はむしろ患者さんからの問診や検査により得られています。
見た目と問診や検査から得た情報を総合し、より確かな診断に結びつけます。
患者さんのお話を頼りに診断にいたるケースも多いので、何でもお気軽にお話して下さい。
一般皮膚科の対象疾患
●爪・髪・汗・足
爪の色
変色でよくあるのは黒、白、緑、黄、紫です。黒い爪はメラノーマやホクロ、薬剤、内因的要因が考えられます。白色の代表はやはり水虫です。緑は緑膿菌という細菌性のもの、黄色は内因性の場合もありますが、よくあるのは爪の成長速度低下に伴う肥厚です。成長速度の低下にはまた内外様々な要因が有ります。紫あるいは赤黒いものは爪の下の出血です。
陥入爪、巻爪
原因は遺伝(足の形)、爪の切り方、靴の選び方、歩き方、体重等多岐にわたります。陥入部の痛みと反応性の肉芽を伴います。痛みをとるだけであれば、テーピング、ガタ―法、ワイヤーを用いた各種治療法、手術等が有効です。
円形脱毛症
突然髪の毛が剥けてしまう病気です。原因として毛包周囲の自己抗原抗体説が想定されています。進行性の時期にはステロイドの外用、内服等行いますが、症状が固定してくるとステロイドの局注やSADBEやDPCP等の局所免疫療法を行います。
男性型脱毛
人によってはかなり早期に始まるため、QOLの低下を引き起こすと思いますが残念ながら自費治療しかありません。プロペシアやザガールとミノキシジルの併用が効果的です。
汗疱
夏場に手や足に小水疱が出現。角化し皮膚が剥けてきたりする。刺激で湿疹状態になると異汗性湿疹と言われ痒みを生じ水虫と思い来院される。
多汗症
手足や脇に人よりも遥かにあせをかく方が治療の対象です。診断基準が有りますので腋臭の方も多汗を抑えることにより臭いが改善されます。塩化アルミニウムの塗布やラッピング療法、イオンフォレーシスが第1選択になります。
ボトックス治療も保険適応です。
タコ
専門用語では胼胝といいます。刺激が多い場所の皮膚が硬く分厚くなってきます。
痛みがあれば切除したり皮膚を柔らかくするお薬を外用します。また履いている靴や足の変形、歩き方等総合的な診察の上、なりずらくする指導が可能です。
魚の目
専門用語で鶏眼と言います。中心が芯のようになりそれ内部に刺さり痛くて歩けないようになます。痛みがあれば切除したり皮膚を柔らかくするお薬を外用します。また履いている靴や足の変形、歩き方等総合的な診察の上、なりずらくする指導が可能です。